説明義務・情報提供義務をめぐる判例と理論
判例タイムズ1178 臨時増刊
執筆者のなかに司法研修所で同じクラスだったのがいます。
2005年7月10日発行
第56巻 第5号 通巻1178号(臨時増刊)
発行人:浦野哲哉
編集人:渡邉真哉
発行所:株式会社 判例タイムズ社
雑 誌:27506-7/10
ISSN:0438-5896
●―――説明義務・情報提供義務をめぐる判例と理論―――●
説明義務・情報提供義務をめぐる判例と理論
CONTETNS
はしがき
一.総論
(1)説明義務・情報提供義務と自己決定 ●潮見佳男
(2)説明義務と専門性 ●横山美夏
(3)説明義務と証明責任 ●馬場圭太
(4)「法と経済学」の観点から見た情報開示 ●藤田友敬
二.各 論
(1)金融取引
[総 論]
金融取引と説明義務 ●後藤巻則
[判例分析]
(1)商品先物取引
商品先物取引員の行った勧誘行為が先物取引の危険性に係る説明義務に違反するなど
委託者の利益を侵害する社会的に違法なものであって一体として不法行為を構成する
として顧客の商品取引員に対する損害賠償を認め(過失相殺5割),他方,商品取引
員の顧客に対する清算金請求については信義則に反するとして棄却した事例
[金沢地裁 平成10年11月6日判決] ●白出博之
(2)商品先物取引
商品先物取引への勧誘行為に取引受託業者に信義則上課されている説明義務に違反する
点があったものとして,右の取引によって損失を被った顧客の取引受託業者に対する損
害賠償請求が認容された事例
[東京高裁 平成12年11月15日判決] ●斎藤英樹
(3)オプション取引
通貨オプション・インパクトローン取引
[東京地裁 平成11年5月31日判決] ●村本武志
(4)オプション取引
専業主婦に対する海外商品先物オプション取引の勧誘について説明義務違反・断定的判
断提供の違法があったとして,被告会社及び従業員の不法行為責任等が認められた事例
[東京地裁 平成13年6月28日判決] ●木内哲郎
(5)オプション取引(EB)
EB(他社株式転換特約付社債)の販売に際しての説明義務の範囲
[大阪地裁 平成15年11月4日判決] ●山崎敏彦
(6)証券取引(株式投資信託)
証券会社の投信債券外務員による株式信託の勧誘行為につき,株式が投資対象に含まれ
ると説明しただけでは説明義務を尽くしていないと判断された事例(過失相殺6割)
[大阪地裁 平成8年11月27日判決] ●三木 俊博・向来 俊彦
(7)証券取引(ワラント取引)
[1]ワラント取引について説明義務違反があったとして証券会社の使用者責任を認めた事例
(過失相殺3割)
[2]ワラント購入の勧誘に際し,説明義務とともに,被勧誘者の理解の程度を見極め理解が
得られなければ,取引をしないよう助言する義務を負うとされた事例
[3]権利行使期間に関する説明義務違反と損害との間に因果関係がないとする主張を斥けた事例
[広島高裁 平成9年6月12日判決] ●松田繁三
(8)証券取引(ワラント取引)
証券会社によるワラント及び投資信託購入の勧誘に適合性違反・説明義務違反がある場
合の損害賠償請求権の消滅時効の起算点及び期間
[大阪地裁 平成11年3月30日判決] ●中嶋 弘
(9)証券取引(ワラント取引)
ワラント取引の勧誘において証券会社の従業員に説明義務違反があり,かつ右勧誘を契機として
継続されたワラント取引において助言・情報提供義務違反があるとして証券会社に対する損害賠
償請求が一部認容された事例(過失相殺6割)
[東京地裁 平成11年6月28日判決] ●島川 勝
(10)証券取引
円建外債の募集・販売における信用リスクの説明義務
[東京高裁 平成12年10月26日判決] ●田端 聡
(11)証券取引
継続的証券取引の勧誘における投資方針についての説明義務
[京都地裁 平成15年12月18日判決] ●田端 聡
(12)変額保険
変額保険の募集にあたり,保険外務員の説明義務違反および「断定的判断の提供」が認められた事例
[最高裁第二小法廷 平成8年10月28日判決] ●道尻 豊
(13)変額保険
変額保険が相続対策としての商品適格を欠くのに加入の適切な判断を誤らせたことに関し銀行等の
不法行為責任を認めた事例
[東京高裁 平成14年4月23日判決] ●坂 勇一郎
(14)変額保険
[1]変額保険の保険料支払のための借入れに係る銀行との間の金銭消費貸借契約が要素の錯誤により
無効とされた事例
[2]変額保険契約の勧誘および融資契約の締結につき説明義務違反があったとして銀行および保険会社
の不法行為責任が認められた事例
[東京高裁 平成16年2月25日判決] ●山崎健一
(15)金融商品等(銀行の責任)
[1]スワップ取引について,原告に適合性がないとはいえないとされた事例
[2]スワップ取引の勧誘の過程に銀行の説明義務違反がないとされた事例
[3]スワップ取引について,契約上の義務として損害拡大回避義務を認めることはできず,
また,契約後の銀行のアドバイスに不法行為を構成するほどの違法はないとされた事例
[東京地裁 平成10年7月17日判決] ●早野貴文
(16)金融商品等(銀行の責任)
「外国為替証拠金取引」を行うことを内容とする金融派生商品の販売取引につき,説明義務違反
の不法行為が認められた事例
[札幌地裁 平成15年5月16日判決] ●瀬戸和宏
(17)金融商品等(銀行の責任)
銀行の担当者が自行の発行する無額面優先株式(非上場)を顧客に勧誘するにあたり説明義務違反
があったとして当該銀行の損害賠償責任が認められた事例
[静岡地裁 平成15年11月26日判決] ●田子真也
(2)保険契約
[総 論]
保険契約と説明義務・告知義務 ●竹濱 修
[判例分析]
(18)保険者の説明義務
生命保険の外交員が客観的な事実に反する説明をして保険契約を締結させたとして,生命保険会社の
損害賠償義務が認められた事例
[奈良地裁 平成11年4月26日判決] ●高川佳子
(19)保険者の説明義務
[1]火災保険契約の申込者が同契約に付帯して地震保険契約を締結するか否かの意思決定をするに
当たり保険会社側からの地震保険の内容等に関する情報の提供や説明に不十分,不適切な点が
あったことを理由とする慰謝料請求の可否
[1]火災保険契約の申込者が同契約に付帯して地震保険契約を締結するか否かの意思決定をするに
当たり保険会社からの地震保険の内容等に関する情報の提供や説明に不十分な点があったとし
ても慰謝料請求権の発生を肯認し得る違法行為と評価すべき特段の事情が存するものとはいえ
ないとされた事例
[最高裁第三小法廷 平成15年12月9日判決] ●島田邦雄
(20)告知義務
保険契約者に告知義務違反があったとしてなされた解除が,保険会社の過失を理由に否定された事例
[東京地裁 平成9年1月22日判決] ●桜井健夫
(21)告知義務
普通火災保険契約の目的建物内の職作業欄に「皮革製品加工工場」と記載して保険契約の申込みをしたが,
実際は第三者の自動二輪車等の保管場所として使用していた場合において,火災保険普通保険約款上の告
知義務違反が認められた事例
[大阪地裁 平成9年11月7日判決] ●寺町東子
(22)告知義務
車両保険において,車両購入価格は告知義務の対象となるか。車両購入価格を上回る保険金額が設定された
保険契約は有効か
[大阪高裁 平成10年12月16日判決] ●齋藤雅弘
(23)告知義務
住宅ローンに際し締結された団体信用生命保険において治療歴等の告知義務違反による保険契約の解除が
認められた事例
[大阪高裁 平成11年11月11日判決] ●戸部秀明
(24)告知義務
共済契約締結にあたり,加入者の膵炎を告知しなかったことは,告知義務違反にあたるとされた事例
[東京地裁 平成12年5月31日判決] ●大桐代真子
(25)告知義務
重複保険の告知義務に違反した場合に保険者が保険契約を解除することが許されるための事情について
判断された事例
[大阪高裁 平成14年12月18日判決] ●田路至弘
(3)不動産取引 [総 論] 不動産取引と説明義務 ●工藤祐巌 [判例分析] (26)売主の義務 原告が被告からマンションを購入した際,近隣に公衆浴場があり,その煙突の存在と排煙の流入について 説明しなかったことは債務不履行に当たらないとされた事例 [大阪地裁 平成11年2月9日判決] ●江口公一 (27)売主の義務 マンション販売業者(宅建業者)が,南側隣接地に建設計画があることを知っていた場合に,売買契約上の 附随義務として建設計画についての説明義務を負うとされた事例 [東京地裁 平成11年2月25日判決] ●青木英憲 (28)売主の義務 誤った情報を提供してマンションの日照が確保される旨の期待を持たせてマンション購入を勧誘した不動産業者に 告知義務違反の債務不履行責任が認められた事例 [東京高裁 平成11年9月8日判決] ●森田憲右 (29)売主の義務 建築前のマンション売買交渉において売主が居室からの眺望についてした説明が建築完成後の状況と異なるときは, 買主は契約を解除できるとした事例 [大阪高裁 平成11年9月17日判決] ●永野剛志 (30)売主の義務 「全戸南向き」と宣伝・販売したマンションが,実際は「全戸南向き」でなかった場合,不正確な表示・説明を 行わないという信義則上の付随義務違反により損害賠償が認められた事例 [京都地裁 平成12年3月24日判決] ●山本昌平 (31)売主の義務 分譲住宅の譲渡契約の譲受人が同契約を締結するか否かの意思決定をするに当たり価格の適否を検討する上で 重要な事実につき譲渡人において説明をしなかったことが慰謝料請求権の発生を肯認し得る違法行為と評価す べきものとされた事例 [最高裁第一小法廷 平成16年11月18日判決] ●二宮照興 (32)不動産小口化投資商品の売主の義務 不動産小口化投資商品に投資し損害を蒙ったとして,これを勧誘した会社に説明義務違反等があるとして求めた 損害賠償請求が棄却された事例 [大阪地裁 平成11年3月24日判決] ●久保英幸 (33)請負人の義務 建設請負業者の建築に対する規制についての調査・説明義務 [大津地裁 平成8年10月15日判決] ●伊豆隆義 (34)請負人の義務 建物建築の請負人が,その敷地に関する公法上の規制の有無を調査して注文者に説明すべき義務を怠ったとして, 損害賠償責任が認められた事例 [東京高裁 平成14年4月24日判決] ●水上 洋 (35)仲介業者の義務 不動産仲介業者の責任 [東京高裁 平成12年10月26日判決] ●馬橋隆紀 (36)仲介業者の義務 小児喘息の子を持つ者が環境の良いところに家を建てたいと言って土地の仲介を依頼したところ, 買受け後間もなくその土地から4mの距離をおいて5mの高さの鉄筋コンクリートの擁壁が建築 された場合に,仲介業者が説明義務を尽くしていないとして損害賠償が命ぜられた事例 [千葉地裁 平成14年1月10日判決] ●清永敬文 (37)仲介業者の義務 売主の依頼を受けて,不動産売買契約の仲介を行う宅地建物取引業者は,当該不動産の隣人が 迷惑行為に及ぶ可能性が高く,その程度が著しいとの客観的事実を認識した場合には,その事 実を買主に対し,説明する義務を負う [大阪高裁 平成16年12月2日判決] ●大山政之 (38)金融機関の責任 金融機関の従業員が顧客に対し融資を受けて宅地を購入するように勧誘する際に当該宅地が 接道要件を具備していないことを説明しなかったことが当該宅地を購入した顧客に対する不 法行為を構成するとはいえないとされた事例 [最高裁第二小法廷 平成15年11月7日判決] ●若林茂雄 (4)フランチャイズ契約 [総 論] フランチャイズ契約と説明義務 ●小塚 荘一郎 [判例分析] (39)フランチャイズ契約に際してフランチャイザーに加盟店に対する情報提供義務違反があるとして 不法行為及び契約締結上の過失による損害賠償責任が認められた事例 [名古屋地裁 平成13年5月18日判決] ●奈良輝久 (40)コンビニエンスストア加盟店の経営破綻につき,フランチャイズ契約締結時におけるフランチャイザー の説明に説明義務違反があるとして,加盟店の損害賠償請求が認容された事例 [千葉地裁 平成13年7月5日判決] ●西口 元 (41)フランチャイズ契約締結の際にフランチャイザーがした売上予測および総事業費予測に合理性が あったとして,フランチャイジーのフランチャイザーに対する損害賠償請求が棄却された事例 [東京地裁 平成14年1月25日判決] ●奈良輝久 (5)医 療 [総 論] 医療と説明義務 ●手嶋 豊 [判例分析] (42)医療水準 姫路日赤病院未熟児網膜症事件判決 [最高裁第二小法廷 平成7年6月9日判決] ●岡林伸幸 (43)療養指導としての説明 患者を帰宅させる際の説明義務違反 [神戸地裁明石支部 平成2年10月8日判決] ●岩橋進吾 (44)療養指導としての説明 医師が未熟児である新生児を黄だんの認められる状態で退院させ,同新生児が退院後核 黄疸に罹患して脳性麻ひの後遺症が生じた場合につき,医師の退院時における説明及び 指導に過失がないとした原審の判断に違法があるとされた事例 [最高裁第三小法廷 平成7年5月30日判決] ●小賀野晶一 (45)療養指導としての説明 抗痙攣薬等を投与する際には,中毒性表皮融解壊死症による死亡など重大な結果を招く 副作用については,副作用の発生率が極めて低い場合であっても,危険性を説明した上, 退院時には服薬上の留意点を具体的に指導すべきとした事例 [高松高裁 平成8年2月27日判決] ●福武公子 (46)療養指導としての説明 慢性肝炎の患者が肝がんで死亡したことにつき,肝がんに進展しやすい肝硬変と疑い ながら漫然と慢性肝炎の治療を続け,専門医のいる病院での精密検査の必要性等を説明 して精密検査を指示しなかった開業医の過失が認められた事例 医師の過失と患者の死亡との因果関係は認められないが,適切な医療を受ける機会及 びがんの発生を遅らせることのできる可能性の喪失に対する慰謝料が認められた事例 [東京高裁 平成10年9月30日判決] ●西口 元 (47)療養指導としての説明 [1]美容整形外科手術(シリコンボール挿入術)において医師の患者に対する説明義務違反はないと 判断された事例 [2]手術後の包帯の巻き方等について,医師の患者に対する指導,説明義務違反を認定して損害賠償 請求が認容された事例 [東京地裁 平成13年7月5日判決] ●鐘築 優 (48)療養指導としての説明 心身障害児の専門病院の医師が,遺伝性の難病に罹患した患者の両親から,第二子以降の出産に関する 質問を受け,信義則上,同じく遺伝性の難病に罹患した子どもが出生する危険性があることを説明すべ き義務があるのに,その説明を怠ったとの事実を認定し,病院を開設する社会福祉法人に患者の両親の 出産の判断に関する自己決定に不当な影響を与えた精神的苦痛につき賠償が命じられた事例 [東京地裁 平成15年4月25日判決] ●山下洋一郎 (49)療養指導としての説明(転医) 昭和47年9月出生児の未熟児網膜症による失明事故につき,医療水準に照らし医師の診療上の債務 不履行がないとし,転送の説明義務違反による責任を肯定した原判決を覆し,請求を棄却した事例 [大阪高裁 昭和59年12月20日判決] ●小倉純夫 (50)承諾を得るための説明 [1]AVM(脳動静脈奇形)の全摘出手術を受けた患者に重篤な障害が残ったことにつき, 担当医師らに治療方法の選択等の落ち度は認められないが,手術の危険性や必要性につ いての説明が不十分であったとして,慰謝料の支払を命じた事例 [2]説明義務違反による損害賠償について,障害との因果関係を否定し,精神的損害のみを 認めた事例 [3]説明義務違反に対する慰謝料として高額の賠償を命じた事例 [東京地裁 平成8年6月21日判決] ●山下洋一郎 (51)承諾を得るための説明 輸血拒否と自己決定権 [最高裁第三小法廷 平成12年2月29日判決] ●植木 哲 (52)承諾を得るための説明 危険率・死亡率の説明不足と債務不履行責任 [東京高裁 平成13年7月18日判決] ●植木 哲 (53)承諾を得るための説明 乳がん手術に当たり,当時医療水準として未確立であった乳房温存療法についても,それが少なからぬ 医療機関において実施されているなどの一定の条件を満たす場合においては,医師は知る範囲で説明す べき診療契約上の義務があるとされた事例 [最高裁第三小法廷 平成13年11月27日判決] ●西口 元 (54)事後の説明 (1)入院中の精神病患者の自殺に対する病院側の過失の有無と,(2)入院中の精神病患者が失踪した 場合の病院の捜索及び説明報告義務の有無と履行 [東京地裁 平成3年10月29日判決] ●高綱 剛 (55)事後の説明 患者の診察に携わった医師が,患者の死亡の経過・原因について,遺族に対して誤った事後説明を 行ったことが,医師の遺族3名に対する不法行為に当たるとされた事例 [広島地裁 平成4年12月21日判決] ●鐘築 優 (56)事後の説明 歯科治療の際,医師が,上顎骨を口蓋根と誤って上顎骨を堀り,上顎洞穿孔を生じさせたうえ, 上顎洞内に印象剤が迷入したか否かを確認せず,かつ,その事実を患者に報告,説明する義務を 怠った過失があるとして,医師の不法行為責任が認められた事例 [山口地裁 平成14年9月18日判決] ●下嶋 崇 (6)その他 [判例分析] (57)装置の売買 購入した立体駐車場装置の車載台の回転に巻込まれ発生した死亡事故につき,売主の買主に対する右装置の 安全性についての説明義務違反があるとして,債務不履行に基づく損害賠償請求が認容された事例 [福岡地裁小倉支部 平成14年10月29日判決] ●古閑裕二 (58)消費者金融 消費者金融業者が消費者からの全取引経過の開示請求を合理的な理由なく拒否したとして,原告の被告に 対する不法行為に基づく損害賠償請求を認容した事例 [札幌地裁 平成13年6月28日判決] ●久保田優奈 (59)リース取引 原告・被告間の節税を目的とするリースバック取引契約の締結において,被告に説明義務違反があったとして, 原告の被告に対する不法行為に基づく損害賠償請求を認容した事例 [東京地裁 平成9年7月10日判決] ●久保田優奈 (60)労 働 整理解雇における説明・協議義務 [大阪地裁 平成10年1月5日決定] ●知野 明 (61)取締役 説明義務違反による退職慰労金贈呈決議の取消 [奈良地裁 平成12年3月29日判決] ●松森 宏 (62)地方公共団体 普通地方公共団体が契約を締結するについては,地方自治法に基づき議会の議決・予算 措置などの制約を受けることがあり,このような場合,その公共団体は,事前に右措置 を講じたときは別として,契約の相手方に対し,契約を履行するためには右措置を講ず ることを要し,右措置を講じない限り契約は無効であることを説明し,かつ,契約後に おいては,右措置を講ずるべく誠実に努めることが,信義則に基づき要求されるとされ た事例 [広島高裁岡山支部 平成10年5月21日判決] ●岩井一真 三.審 理 (1)説明義務関係訴訟の審理の裁判所から見た特徴・注意点 ●西口 元 (2)説明義務関係訴訟の審理の弁護士から見た特徴・注意点 ●出井直樹 判例索引 ■編者紹介■ 中田裕康[一橋大学大学院法学研究科・法学部教授] 山本 和彦[一橋大学大学院法学研究科・法学部教授] 塩谷國昭[弁護士]
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