香山リカ「貧乏クジ世代」
貧乏クジ時代
この時代に生まれて損をした!?
二〇〇六年一月九日
著 者:香山リカ
発行者:江口克彦
発行所:PHP研究所
ISBN:4-569-64684-0 C0236
目 次
第1章 哀しき「団塊ジュニア」、七〇年代生まれの現在
[1]「これまでよかったから、もういいことはない」 ―――未来志向になれない人びと
楽しいことはすべて終わってしまった
消費欲を失った三十代
日本人が陥りやすい「ポスト・フェストゥム」的感覚
華やかで浮ついていた「あの時」
苦悩はないが未来に希望もない
[2]「心の内を相手に伝えないこと」を「やさしさ」と考える男がふえている
他人の気持ちを考えてもしかたない?
男の言い分は「余計な心配をかけたくない」
黙っている男に女性は愛を感じていない
対話ができなくなった若いカップル
[3]この時代に生まれて「いちばん割を食った」と思っているのはだれか?
おじさんは四十代から、おばさんは三十代から
バブル景気に間に合わなかった第二次ベビーブーマー
知らないはずの大阪万博をイメージできる七〇年代生まれ
「なんとなくなつかしい」擬似記憶
見たはずなのに実感がない“バブル”の狂乱
[4]“カラダだけの三十歳”と“ココロは三十歳” ―――団塊の世代と団塊ジュニア
自分たちは“不幸な世代”、彼らは“ズルい世代”
世間から冷たい視線を浴びる“団塊の世代”
じつは正反対な“第一次”と“第二次”ベビーブーマー
理想主義や熱さからも学ぶべきことはある!?
第2章 「貧乏クジ世代」の法則
[5]“幻想の自分” ―――悩んでいるのはその落差?
劣等感や敗北感に苛まれ屈折していた三十歳前後
嫉妬の心を吹き飛ばす社会的大事件や世界的戦争
“等身大”のマニュアル本や自己啓発系の本ばかり
[6]世の中に向けられるべき視線がなぜ“オカルト”に向かうのか?
なぜ「血液型性格判断」に貧乏クジ世代は群がるのか
“内向き志向”とともにもつ“超越志向”の思考パターン
不運の原因ばかり求めたがる
[7]「ケータイ以前」と「ケータイ以後」、どちらも知っているがゆえの葛藤
物心ついたときにはまだなかった携帯電話
“メールの顔”と“リアルな顔”のどちらが本物の自分なのか?
「メールはしょせんメール」だと割りきれない
[8]「どうせはずれクジだろう」となぜ最初から悲観するのか?
挫折した経験がないのに将来に悩むエリートたち
「これまで運よく成功したから次こそは………」
「否定的予言」の魔力にとりつかれてはいないか
[9]「頑張ってるとき以外は不安」 ―――こんな状態から抜け出すには?
この頑張りをやめたら自信も消えるのでは?
「天使の顔をした自分」と「悪魔の顔の自分」とが………
“ちゃんづけ”などをせず自分の名前を唱えよう
[10]失敗や欠点ばかり探しても、“ありのままの自分”を好きになれるはずはない
「見つめにくい過去」と向き合うための方法
過去をふりかえるときの三つのポイント
まんざら悪くない自分との出会い
他人に映る“あるべき自分探し”をやめる
プレッシャーにならない未来の成功イメージ
[11]“自分らしさ”を追うべきか、現実路線の“ホリエモン流”でいくべきか
自己認識を誤って目標もズレてしまう
頑張ることは得意だが、自分を見つめるのは苦手
自分と向き合わなかったそのツケはいずれ訪れる?
[12]自分を見つめるか見つめないか、彼らはなぜ二極化するのか?
この時代に生まれたのはラッキーかアンラッキーか
「自分探し」にとらわれずに実力主義でステップアップ
「楽観の道」と「悲観の道」 ―――両者の差はほんのわずか
第3章 「幸運格差社会」にしないための処方箋
[13]「アンラッキーな世代」だとみずから宣言するのはやめよう
“希望格差社会”に続いて“幸運格差社会”はくるのか
自分の環境を恨まなかった成功者たち
「アンラッキー」と嘆く人に転職や退職はすすめない
[14]「ナンバーワンよりオンリーワン」を仕事にも求める潜在的な転職志願
大卒新人の早期退職増加がもたらした意外な影響
新人のご機嫌うかがいをさせられるのは………
「天職への転職」にこだわる貧乏クジ世代
「キミにしかエヴァンゲリオンは操縦できない」といわれたい
[15]はじめは食い違いが生じても、がっかりせずに会話を続けよう
何を話すべきかわからずスキルに群がる若者たち
「どんな人間か」よりも「何をどういうか」が問題
他人にわかってもらえなくて当たり前
[16]仲よし家族を続けるより“言葉の戦い”に踏み出そう
若貴世代には見られないエディプス・コンプレックス
親との葛藤が乏しいから感情表現が稚拙になる
「父子の葛藤と和解」こそが『スター・ウォーズ』のテーマ
[17]“恵まれている”はずの六〇年代生まれの働く女性たち、「負け犬」の本心
男女平等社会の申し子たち
呼び名は変われど実態は変わらず
両親の期待に応えられなかった罪悪感
「負け犬」ブームは結婚しないという選択肢を消去した!?
褒められていないと不安な人生
[18]八〇年代生まれ、「静かな貧乏クジ世代」が選ぶ超・安定志向
若者が共通してもつ「上の世代の尻拭い」
貯金しまくる十代女性
“あっさりしたあきらめ”はいつまでもつのか?
[19]「不満足感」ではなく「信頼感」からコミュニケーションは始まる
私の「好き嫌い」よりも周りの「好き嫌い」を優先
表情、文体、絵文字で腹を探り合う時代
ガッチリとでなくていい、それとなく「自分」を信頼してみる
[20]これからの日本を支える「貧乏クジ世代」がやる気を取り戻すためには
「日本は甘え社会」といわれて安心していた時代
「自分さえよければいい」という“コドモの残酷さ”
日本を救えるのは貧乏クジ世代
あとがき
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