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2006年11月 7日 (火)

胎児は無保険車傷害保険の被保険者になるか

もとの事案では34週の未熟児ですが、うちの子はもうすこしはやい未熟児でしたので、法的議論よりもなんだかそっちのほうも気になったことを覚えています。

妻原告1の運転する自動車(被害車両)とA運転の自動車(加害車両)の衝突事故がAの過失に起因して発生し、本件事故当時妊娠34週目だった原告1は搬送された病院で緊急帝王切開手術をうけて原告3を出産した。原告3は重度仮死状態で出生し、低酸素脳症等の傷害をおって入院をつづけ2年後原告3の症状は固定し、重度の運動発達遅滞の後遺障害が残存した。原告1の夫原告2は被告の損害保険会社との間で被害車両を被保険者とする自家用自動車総合保険契約を締結していた。本件保険契約の保険約款には被保険者の配偶者及び当該配偶者の子に関する保険金支払規定はあったが、胎児に関してはなかった。加害車両は無保険車両にあたる。原告らは賄にたいして治療費・介護費・逸失利益及び慰謝料を請求した。第一審は1億9000万円余を第二審は1億3000万円余を認容した。被告は無保険車障害条項の被保険者には事故発生時には胎児だった者は含まれないとして上告受理を申し立てた。

最高裁第3小法廷平成18年3月18日 民集60巻3号875頁は上告を受理しなかった。同居の親族に準ずるものとして胎児であったものとして保険金を請求できるものとした。

 日本民法は胎児の権利能力について一定の時効について胎児の権利能力を認める個別主義を採用しているため、胎児の権利能力を認める規定を欠いている契約法領域においては胎児が契約の当事者や受益者にならないという考え方が一般的である。本判決は、この一般論からははずれている。また、約款の整備や料率のやり直しの問題も生じよう。

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