【実務法律講義(4)】
実務 労働法講義〔改訂増補版〕[上巻] -2-
平成18年5月17日発行
著 者:岩出 誠
発 行:株式会社 民事法研究会
ISBN:4-89628-318-X C3332
目 次
【上 巻】
[第5章 賃金・退職金に関する問題]
[本章の問題意識]
一 賃金の意義
1 賃金の意義
2 労基法上の賃金の定義
3 賃金の種類
4 平均賃金
(1)趣 旨
(2)算定方法
(3)行政解釈の示す具体的基準
5 最低限の保障
二 賃金の支払原則
1 賃金支払いに関する労基法上の諸原則
2 通貨払いの原則
3 直接払いの原則
4 金額払いの原則
(1)原 則
(2)調整的相殺
5 毎月1回以上定期日払いの原則
6 非常時払い
7 出来高払いへの保障
(1)労基法上の出来高払制の保障給
(2)保障の目安
(3)労基法上の保障給請求権はない
8 休業手当
(1)趣 旨
(2)民法536条2項との関係
(3)「使用者の責に帰すべき事由」の具体的
三 賞 与
1 賞与の意義
(1)月例賃金と賞与
(2)労基法上の賃金
(3)労基法上の取扱いの違い
2 賞与の支給日在籍要件
(1)多くの企業で採用されている支給日在籍要件
(2)判例も支給日在籍要件の有効性を認めている
3 サイニングボーナスの違法性
四 退職金
[事例研究]慣行による退職金
1 退職金規程などに基づくのが原則
(1)退職金制度の意義
(2)企業年金
(3)退職金、企業遺族年金の受給者の確定
2 例外的に慣行による退職金もある
3 事例研究への対応策
4 紛争予防策
5 懲戒解雇または同該当事由ある場合の退職金の不支給ないし減額
(1)懲戒解雇の場合の退職金の不支給ないし減額
(2)懲戒解雇該当事由ある場合の退職や普通解雇での退職金の不支給ないし減額
五 時間外・休日・深夜割増賃金
1 時間外労働・残業・休日出勤
2 労基法の求める割増賃金
3 法定外の休日や法内残業の取扱い
六 賃金の変更・年俸制
1 賃金の変更
2 年俸制
(1)年俸制の意義
(2)割増賃金抑制の方法としての利用への誤解
(3)管理職の場合
(4)平社員の場合
(5)事業場外労働・裁量労働の利用
(6)年俸制導入の要件 ―――就業規則の改正とその改正の合理性の必要
(7)目標達成度評価に関する合意(年俸合意)不成立の場合
(8)年度中途での年俸の改定
七 倒産と賃金債権の確保 ―――賃金債権保護規定とその限界
1 労基法上の履行の強制
2 民法による先取特権の付与
(1)民法上の一般先取特権
(2)その他の先取特権
(3)民法の先取特権の限界
3 倒産手続における賃金の保護
(1)破産手続における賃金保護
(2)会社更生手続における賃金保護
(3)民事再生手続における賃金保護
(4)特別清算規定の改正、会社整理の廃止と賃金債権
(5)任意(私的)整理における賃金保護
4 賃確法等による未払賃金の立替払制度
(1)法制定の経緯・沿革
(2)賃確法の概要
5 建設業法による賃金立替払いの勧告制度
[コラム]従業員の給料に対しサラ金などから差押えがあったら
[演習問題]
[第6章 人事異動-配転・出向等]
[本章の問題意識]
一 人事権の意義
二 配 転
1 配転の意義と配転命令権
2 配転命令権の根拠
3 配転命令権の範囲
(1)労働契約による職種の制限と配転
(2)長期同一業務従事
(3)勤務地の限定合意が認められる場合
(4)勤務地限定の合意が認められない場合
(5)例外的に勤務地限定特約が認められる場合
4 権利濫用法理による制限
(1)共稼ぎ夫婦への配慮の程度
(2)労働者の家族に対する療養・看護等の必要性
(3)育児介護休業法などでの家庭的責任を有する労働者への保護・配慮規定の影響
5 配転拒否と懲戒解雇の適否
三 出向・転籍
1 出向の現状・種類
2 出向命令の有効要件等
(1)出向命令の有効要件としての同意
(2)出向への受容の必要等
(3)密接なグループ企業間の出向
(4)出向命令の権利濫用としての無効
3 復帰命令
(1)復帰命令の可否
(2)転籍出向の場合
(3)在籍出向の場合
4 転籍の有効要件
5 出向・転籍後の労働関係 ―――出向協定による
(1)在籍出向
(2)転籍出向
6 会社分割における労働契約承継法による自動転籍
7 労働契約法制研究会の最終報告との関係
四 昇格・昇進
1 「昇進」の意義
2 昇進の法規制
3 資格制度と「昇格」、「昇給」
4 通常有利な労働条件の変更としての昇進
5 企業の裁量としての昇進
五 降格・降級
1 降格・降級の意義・態様
2 懲戒処分としての降格
3 人事権による役職・職位の降格
4 厚労省最終報告の提言
六 休 職
1 休職命令
2 休職命令と賃金
3 復職可否の判断
(1)復職に関する従前の下級審判例
(2)最高裁の復職可否の判断基準
(3)復職基準に関する新たな胎動
4 会社指定医の受診命令
(1)受診命令の必要性
(2)受診命令の有効要件
5 厚労省最終報告
七 自宅待機
1 自宅待機等の必要性
2 自宅待機等の根拠
八 海外出張
1 臨時性という出張の特性
2 海外出張とは
3 海外出張義務
[演習問題]
[第7章 その他の労働契約履行に関する問題]
[本章の問題意識]
一 私生活上の行為への規制
1 私生活上の行為に対する懲戒処分について判例は慎重
2 不倫者の地位や会社の業種に応じた対応の必要
3 具体的処分等の対応策
4 使用者に影響ある私的訴訟提訴への規制の当否
二 引き抜き・競業行為・兼職禁止
1 競業避止義務を認めるにjは
(1)裁判所の動向
(2)厚労省最終報告
2 第三者の引き抜きへの制限
3 従業員による他社への引き抜きの制限
(1)特約がある場合
(2)特約がない場合
(3)退職金の返還が認められることもある
(4)制限が許されない場合
三 守秘義務・内部告発
1 労働契約上の誠実義務の一環としての守秘義務の概要
(1)営業秘密以外の企業秘密保護の必要性
(2)守秘義務の根拠
(3)守秘義務発生の要件
(4)守秘義務違反免責事由としての内部告発と公益通報者保護法
(ア)従前からの内部告発者の保護
(イ)公益通報者保護法
2 守秘義務の効果
(1)人事権行使以外の効果
(2)人事権行使上の効果
3 コンプライアンスの観点等からの通報義務等
(1)いわゆるコンプライアンス経営の要請
(2)労働者によるコンプライアンス違反への通報義務
(3)他の労働者等のコンプライアンス違反への企業に対する通報義務
四 労働者のプライバシーの保護と企業との利益調整
―――個人情報保護をめぐる人事・労務管理上の諸問題
1 個人情報保護法をめぐる人事労務管理上の諸問題
(1)はじめに
(2)個人情報保護法の趣旨・概要と労働法上の問題の所在
(3)個人情報保護法施行に伴う従業員等の人事情報への対応上の留意点
(ア)厚労省の各指針と他省庁の指針との関係
(イ)各指針の拘束力の程度・内容・法的意義
(ウ)法規制および雇用管理指針の対象となる「個人情報」
(エ)法規制および雇用管理指針の対象となる事業者と労働者等
(オ)法適用事業者における人事情報を管理する際の留意点
(4)個人情報取扱事業者以外の事業者による雇用管理に関する個人情報の取扱い
(5)法施行前の個人情報の取扱い
(6)個人情報保護法上の各種義務違反者への制裁等
(7)個人情報保護法上の各種義務違反者への損害賠償をめぐる諸問題
(8)個人情報保護態勢整備と労働者のプライバシーとの調整上の諸問題
(9)その他の実務上の諸問題
(10)実務対応の留意点
(11)厚労省最終報告
2 e-mail等の私的利用制限とモニタリング
(1)企業内コンピュータ・ネットワーク化の急速な進展・普及
(2)問題の所在
(3)モニタリングが許される場合は ―――裁判例で示された基準
(4)労働者の個人情報保護に関する行動指針とその解説への留意の必要
(5)社内ネットの私的利用の違法性
(6)紛争予防策
3 所持品検査その他
(1)身体検査には判例は厳しい条件を設定
(2)条件を満たした所持品検査拒否には懲戒解雇も可
(3)その他の裁判例
(4)検査や懲戒処分に慎重な裁判例
五 研修・留学費用等の返還義務
1 人材開発投資回収をめぐる問題の概要
(1)企業における人材開発投資の必要性
(2)人材開発投資に関するリスクヘッジに関する問題の多発
2 違約金などは決められない
3 合理的な範囲の実費の返還請求は可能
4 一般的新入社員研修や業務性を有する研修費用の返還は求められない
5 研修費用等の返還範囲に関する一般的基準に関する試論
6 一般的な研修費用等の返還拒否者への基本的対応策
7 紛争予防策
8 厚労省最終報告
六 業務遂行過程において生じた損害の労使間における負担割合
1 信義則による損害額の調整
2 示談・和解等の合意への制限 ―――入社直後の退職への損害賠償
3 厚労省最終報告
七 コンプライアンスに関する諸問題
1 コンプライアンスとは
2 コンプライアンスと労働者の関係
(1)いわゆるコンプライアンス経営の要請 ―――会社法による内部統制の一環
(2)労働者によるコンプライアンス違反への通報義務
3 コンプライアンス誓約者の提出義務
八 従業員持株制度
1 買戻し価格の問題
2 従業員持株等における買戻し特約の有効性に関する判例
九 ストック・オプション
1 ストック・オプションとは
2 ストック・オプションの労基法上の位置付け
[演習問題]
[第8章 企業の知的財産権と労働者の権利の調整]
[本章の問題意識]
一 営業秘密の保護
1 ネットワーク社会における企業情報管理の必要性の高度化に伴う守秘義務の役割の増大
2 不競法による営業秘密保護強化の推移
3 不競法による営業秘密の保護に関する法規制の概要
(1)保護される営業秘密
(2)不正利用とは
(3)一般的な職務経験の場合
4 営業秘密に関する刑事罰の概要
(1)一般的刑事罰対象行為の概要
(2)親告罪
(3)国外犯への拡大
(4)営業秘密侵害罪への両罰規定の拡大
二 職務発明等の知的財産権をめぐる労使間の権利の調整に関する法的規整
1 人事労務管理における知的財産権をめぐる諸問題の緊急性
2 知的財産権に関する企業と従業員の権利の調整等の必要
3 特許法、実用新案法、意匠法等による権利の調整
(1)特許法、実用新案法、意匠法等による法的調整
(2)職務発明の要件
(3)職務発明の効果
[表6]発明対価をめぐる主な判決
(4)職務発明に関する改正法と判例法理の意義
4 職務著作をめぐる労使間の権利の調整に関する法規制
(1)職務著作の例外性をめぐる論議
(2)職務著作の要件
(3)職務著作の効果
[演習問題]
[第9章 育児・介護休業に関する問題 ―――少子高齢社会への対応]
[本章の問題意識]
一 育児・介護休業法の立法経緯と変遷推移
二 育児休業制度の概要
1 育児休業制度
(1)育児休業の申し出による育児休業制度
(2)不利益取扱いの禁止
(3)育児休業期間中の休業給付
(4)労働者による休業期間の変更
2 勤務時間短縮等の措置、看護休暇等
(1)3歳までの措置義務
(2)学齢年齢までの努力義務
(3)看護休暇付与の義務化
(4)労働者の配置に関する配慮義務
三 介護休業制度の概要
1 介護休業の申し出による介護休業制度
(1)適用対象
(2)適用除外と一定期間雇用者への適用
(3)介護休業の内容
(4)不利益取扱いの禁止
(5)介護休業期間中の休業給付
2 勤務時間短縮等の措置
四 男女共に家族的責任を有する者の深夜勤務や一定時間異常の残業の免除請求権等
1 男女共に家族的責任を有する労働者には深夜勤務や一定時間異常の残業の免除請求権がある
2 家族的責任を有する労働者の深夜業の制限
(1)概 要
(2)深夜業の制限の対象となる労働者と事業主の義務
(3)深夜業制限の請求方法
3 家族的責任を有する労働者の時間外労働の制限
(1)時間制限
(2)適用除外
(3)時間外労働時間制限の請求方法
4 不利益取扱いの禁止
五 再雇用特別措置等の努力義務
[演習問題]
●事項索引
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