「オタクはすでに死んでいる」
タイトルは「北斗の拳」の名セリフからですね。
オタクの出現とその大衆化(?)による変質について、SFの浸透と拡散と対比しながらのべられています。
論旨自体は賛成です。切手収集やアマチュア無線などのホビーについては初期はそれにのめりこんでいるひとしかいませんし、ある程度エリート層ですが、ある程度社会にうけいれられ、それがクールになってくるとかたちからはいるひとやほんとうにのめりこんでいないひとがはいってきます。その分野全体に目をとおすひとがいなくなる、というのは浸透と拡散の傾向だし、あるいは新しい分野が分派していっている状態なのかもしれません。
オタクはすでに死んでいる
2008年4月20日発行
著 者:岡田斗司夫
発行者:佐藤隆信
発行所:株式会社 新潮社
ISBN:978-4-10-610258-5 C0236
目 次
はじめに
第1章 「オタク」がわからなくなってきた
アキバ王選手権
普通の兄ちゃんだった「アキバ王」
一番のファンでありたい
出来合いのお宝
真剣10代しゃべり場
終わりの予感
第2章 「萌え」はそんなに重要か
「萌え」がわからない
ミリタリーオタクと萌えオタクの差
差別する人たちのメンタリティ
アトランティスとバベルの塔
終焉への予感
第3章 オタクとは何者だったのか
オタクの定義
ネット上の定義
今の世間の定義
第4章 おたくとオタクの変遷
カタカナになった
オタク以前のおたく時代
M君の存在
オタク学入門
イメージの好転
オタクの拡大
オタク原人と第一世代
第一世代はテレビっ子
第二世代と世間
純粋培養の第三世代
アカデミズムによる定義
東京だけが日本ではない
第5章 萌えの起源
日本社会の特殊性
少年マガジンの変遷と日本人の変化
変化はすべての男性誌に水着は無敵
アニメファンの変容
アニメファンの断絶
「萌え」の誕生
「萌え」の浸透
多民族国家としてのオタク
女オタクの問題
女子という生き物
男オタクの女性化
オタク評論の限界
第6章 SFは死んだ
先例としてのSF
移民が増える
SFファンの変容とSFの死
死の実情
少年ファンの時代
世代間論争のはじまり
世代間闘争へ
運動と闘争の果て
SFの崩壊
第7章 貴族主義とエリート主義
映像がSFを滅ぼした
「萌え」はオタクを滅ぼすのか?
オタク貴族主義
オタクエリート主義
貴族とエリートの反目
第三世代はセンシティブ
中心概念の不在
それぞれの壁
民族のアイデンティティー
努力が消えた
魂の本音
第8章 オタクの死、そして転生
オタクからマニアへ
自分の気持ち至上主義
日本とオタク
平成型不況の影響
個人の時代に
大人は損を引き受ける
大人の仕事
あとがきに代えて ―――「オタクたちへ」
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