判例時報2008年6月1日
判例時報
平成20年6月1日発行
発行通巻1999号
編集人:下平健一
発行人:判例時報社
雑 誌:26331-6/1
ISSN:0438-5888
判例時報細目次
◆判例評論◆
◆判例特報◆
太平洋戦争後期に沖縄慶良間列島の座間味島及び渡嘉敷島で発生した住民の集団自決について、
自決命令を発したとされた守備隊長若しくはその親族が、著者及び出版社に対して名誉若しくは
その親族が、著者及び出版社に対して名誉若しくは敬愛追慕の情を侵害されたとして求めた損害
賠償請求及び書籍の出版等差止めの請求等がいずれも棄却された事例
―――沖縄集団自決出版差止等訴訟第一審判決(大阪地判 20・3・28)
◆判決録◆
=行 政=
▽原告の両下肢の機能障害が国民年金法施行令別表の二級一五号及び同一七号に該当することを
理由として、障害基礎年金不支給処分が取り消された事例
(東京地判 19・8・31)
=民 事=
◎一 受遺者から民法一〇四一条一項の規定による価額弁償の意思表示を受けた遺留分権利者が
受遺者に対し価額弁償を請求する旨の意思表示をした場合において、当該遺留分権利者が
遺贈の目的物について価額弁償請求権を確定的に取得する時期
(最一判20・1・24)
○遺留分権利者が慰留分減殺請求権を行使する前提として、遺贈に係る債権について処分禁止の
仮処分を申請した場合において、遺言執行者が指定されているときは、権利を侵害されるおそ
れはなく、保全の必要性は認められないとして、その申請が却下された事例
(広島高決 19・9・21)
○特定不動産について「相続させる」旨の遺言がされた場合、慰留分権利者は、慰留分減殺請求権を
行使した上、相続人を債務者として処分禁止の仮処分の申立てができるとされた事例
○レンタカーサービス会社から自動車を賃借した者が運転中に人身事故を起こした場合、同会社に
自賠法三条の責任が認められた事例
(東京地判 19・7・5)
▽演習場で行われた徒歩行進訓練に参加した自衛隊員が、その離脱後に冠状動脈閉塞症により
死亡した事故につき、上司である隊長に過失があるとして、遺族の国に対する損害賠償請求
が認容された事例
(神戸地判 19・9・26)
▽刑務所の受刑者が刑務作業中に左手指を負傷した場合、刑務所側に安全配慮義務違反があった
として、国の不法行為責任が認められた事例
(熊本地判 20・1・15)
=知的財産権=
○二以上の請求項を対象とする訂正審請求における訂正の許否の判断について説示された事例
(知的財産高判 19・12・28)
○一 二以上の請求項を対象とする訂正審判請求における訂正の許否の判断を請求項ごとに
すべきものとされた事例
二 訂正審判請求に係る複数の請求項のうちの一つにつき訂正要件及び独立特許要件を認めた
にもかかわらず、他の請求項が独立特許要件を欠くことを理由とした審判請求不成立の審
決に対する取消訴訟において、訂正要件及び独立特許要件が認められた当該請求項に係る
訂正の確定時期について判示された事例
(知的財産高判 20・2・12)
▽水門開閉装置用の減速機に関する営業秘密の不正開示・不正使用に基づく損害賠償請求が、
営業秘密性が否定されるか不正開示等行為が否定されて棄却された事例
(大阪地判 19・5・24)
=商 事=
▽証券業の登録を受けない業者による未公開株の販売が詐欺的商法に当たるとし、その取締役らの
任務懈怠責任が肯定された事例
(東京地判 19・11・30)
=労 働=
▽運送会社のトラック運転手の腰痛の発症、椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄の後遺障害の
残存につき、会社側の安全配慮義務違反の損害賠償責任が認められた事例
(長野地判 19・12・4)
=刑 事=
◎被害者一名の殺人等の事案につき死刑の量刑が維持された事例
―――三島女子短大生焼死事件上告審判決(最二判 20・2・29)
◎被殺者二名の強盗殺人等被告事件につき、多数意見では被告人二名を無期懲役に処した第一審
判決を維持した控訴審判決を破棄しなければ著しく正義に反するとは認められないとされたが、
一名の被告人について、二裁判官による量刑不当との反対意見が付された事例
(最一決 20・2・20)
◆最高裁判例要旨(平成二〇年三月分)
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