緊 急 声 明 文
~アイフル平成18年4月14日行政処分(業務停止)について~
2006年4月14日
アイフル被害対策全国会議
代表 弁護士 河野 聡
事務局 弁護士 辰巳 裕規
(連絡先 神戸合同法律事務所
電話078-371-0171・FAX078-371-0175
URL:http://www.i-less.net)
金融庁(近畿財務局)は、本日アイフル株式会社に対し、5カ所の営業店については20日~25日間の、その他の全店舗に対しては3日間の業務停止処分を命じました。
アイフル被害対策全国会議では、昨年4月の結成集会以降、取立被害や不動産担保ローン被害について行政処分を申し立ててきました。アイフルに対して行政処分がなされたことについて、私たちは当然のことであると認識しておりますが、今般、金融庁が毅然としてアイフル全店舗に対し行政処分を命じたことに対しては、同庁が被害事実を丹念に調査頂いた結果であると大いに評価いたしております。特に全店舗に対して行政処分が命じられたことからも明らかなように、アイフルの一店舗の特定の従業員が偶発的に違法行為を行ったのではなく、アイフルという会社全体に恒常的に違法な業務行為を行う体質・土壌が存することが明らかになった上での行政処分であると評価しております。
ところで「高金利」「過剰融資」「過酷な取立」といういわゆる「サラ金三悪」は、アイフルだけでなく消費者金融業界全体に該当する問題であると理解しなければなりません。そもそも消費者金融は、借主である消費者の生活が安定して継続していくことを前提にしているからこそ社会的に是認できるのであり、借主の生活破綻を招く「高金利」・返済能力を超える「過剰な貸付」・債務者を精神的に追い込む「過酷な取立」は消費者金融の前提たる安定した生活の継続を損なわしめるものであり是認できません。消費者金融の利用者のほとんどは、経済的困窮者であるところ、経済的困窮者の生活あるいは生存が脅かされない金利設定・過剰融資や取立の規制がなされなければなりません。
消費者金融は、経済的に困窮している庶民から違法な高利を吸い上げ、莫大な収益を上げ、その創業者は軒並み巨万の富を獲得しています。他方で経済苦による自殺者は年間約8000人という異常な事態が我が国では続いております。離婚・DV・夜逃げ・ホームレスの増加あるいは犯罪の増加などの社会問題の原因には少なからず多重債務被害の問題があります。貸金業界が多重債務者の犠牲のもとに高収益を獲得する仕組みから、利用者・生活者の徹底した保護という視点に立ち、利用者が生活を損わないよう高金利を引き下げるなど貸金業の制度設計を根本から改める必要があります。しかしながら貸金業界は高収益を獲得する構造を自ら手放さないでしょうから、立法・行政規制により高金利引き下げや過剰融資の禁止を実効的に実現していかなければなりません。
ところで今般の行政処分を受けて、私たちはアイフル及び関係機関に対し、下記の事項を要請いたします。
- アイフル及びアイフル子会社(ライフ・シティズ・トライト・ワイド・TCM・パスキー等)においては、利息制限法を遵守する貸付を行うとともに、過去・現在の取引について全て利息制限法に基づいた見直し作業を行い、法律上有効な債権額以上の取立を行わないこと、また過払金については弁護士・司法書士の受任や法的手段の採用をまたずに自主的に顧客に返還すること(ライフ・トライトについては、企業買収前の過払金も含めて即座に返還すべきこと)。
債務者・保証人の生活基盤を奪う不動産担保ローンを扱わないこと。
従業員をして過剰な融資や過酷な取立をせしめないよう、契約獲得数・融資残高額あるいは債権回収額に関しノルマを課さないこと。また昇給・昇格にかからしめないこと。
- マスメディアは、アイフルのみならず消費者金融及び銀行の個人ローンのCM・広告を中止すること。少なくとも消費者金融の利息制限法に違反する利率の表示は直ちに中止すること(最低でも利息制限法違反の利率であることを明示すべきこと)。
- 銀行・信用金庫等金融機関は、アイフルとの保証提携ローンを中止すること(アイフルは、個人向け無担保ローンについては44金融機関、事業者向け無担保ローンについては58金融機関と保証提携をしている)。
業務停止処分期間が経過すればアイフルは従来通りの業務を再開・継続することが懸念されます。私たちは業務停止期間経過後のアイフルの動向をこれまで以上に厳しく監視するとともに、引き続きアイフル被害の救済と被害告発に取り組み、高金利被害の撲滅に取り組んでいく所存です。
以上
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